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【社会福祉学科】私が社会福祉士を目指した理由2019年07月02日

社会福祉学部 助教  髙井 裕二

 私は小学校低学年まで場面緘黙(家族や親しい友人とは話すことができるけれど、学校や大人数の前といった特定の状況下では沈黙してしまう症状)がありました。勉強も運動も苦手で、「自分は人よりも劣っているんじゃないか」という不安から、人と関わることを避けていましたし、学校に行くことが苦痛でした。そんな私の転機となったのは、小学校5年生の時です。その時に出会った副担任の先生が、「髙井君はできる。大丈夫。」と温かい言葉や態度で接してくれました。次第に自分自身を肯定的に捉えることができるようになり、小学校卒業時には、人前で話すことも難なくできるようになっていました。
 
 その時から「自分のように自信を持てない、または自信を失っている人たちを支援する仕事がしたい」という思いを抱くようになり、小学校で出会った先生への憧れから教育、人の幸せを広く考えるという観点から福祉に関心を持つようになりました。高校生になって、「社会の中で生活する上で困っている人々や生活に不安を抱えている人々を支援する福祉の専門職」である社会福祉士という仕事を知り、自分の関心に最も合致する内容だと思い、進路を固めました。社会福祉士の試験勉強は大変でしたが、志の高い仲間たちと一緒に勉強会をしたり、閉館時間まで図書館で勉強したりしたことは良い思い出になっています。

子育て支援講座の様子

 社会福祉士の資格を取得後は、高齢者の総合相談機関である地域包括支援センターにて社会福祉士として勤務しました。その時に、高齢者宅へ訪問した際に、何度も出会った言葉があります。それは「ごめんなさいね。誰もいなくて」です。私が「あなたに会いに来たんですよ」と伝えても「いやいや、年寄りですから」と返されました。高齢者というだけで自分自身の価値を低く捉えてしまう。人間の尊厳について考えさせられたとともに、自分が関わっている高齢者がどうすれば自分らしく、楽しんで生活を送ることができるだろうかと真剣に向き合いました。自分自身が求めていた仕事をすることができ、濃密な時間を過ごすことができました。
 
 今でも、多くの熱意ある福祉関係者とともに意見・情報交換をする時間が何よりも楽しいです。私は社会福祉士を取ったことで人生が変わったと言っても過言ではありません。社会福祉士を目指す皆さんを心から応援します。

 


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