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【社会福祉学科】私が社会福祉士を目指した理由—学ぶ楽しさや幅広い視点でとらえることを伝え続けるために—2018年11月26日

社会福祉学部 助教 清原 舞

 

「社会福祉士」という専門職があることを知ったのは、受験しようと思っていた新聞に掲載されていた大学の広告を見たことがきっかけでした。幼い頃より障害のある妹を通して、障害のある子どもやその家族と関わることが多かったため、「社会福祉」であれば、何か役立つかもしれないというだけで選んだ分野でした。高校が進学校で、国際科ということもあり、周囲は、語学や国際政治学などを大学で学びたいという中で、社会福祉を選んだのも私一人でした。
 
 家に帰れば、日常が「福祉の現場」であった私にとって、社会福祉学を学問として面白いと感じてはいましたが、「人の役に立ちたい」「人を支援したい」と思ったことがなく、むしろ、当事者の家族としての思いもあったからか、そのように思うことがおこがましいというように感じていました。そのような中で、大学1年生のときに、北欧、デンマークの福祉を学ぶ海外研修に参加したことにより、福祉は私たちの生活の一部であると考えるようになり、そこから北欧の社会福祉に魅せられてしまいます。現場で働くより、北欧で福祉を学び、それを日本の福祉に活かすことができるようにすることが私の夢に変わり、スウェーデン留学を経て、大学教員として日本の福祉、特に障害者福祉の現状を少しでも良い方向に変え、未来の福祉を担う学生を育てる力になりたいということで、研究職、大学教員を目指すことを決めました。
 
 社会福祉士の国家試験についても、モチベーションが低く、現役では当然合格できませんでした。スウェーデン留学を間にはさんで、3度不合格となり、半ば諦めていたとき、母校の大学院の先生方の応援もあり、思い直しました。「今度こそ、社会福祉士の試験に絶対合格する」のだと。4度目の挑戦で、過去最高の100点超えでやっと合格を手にし、その甲斐もあり、現在、大学教員として、実習指導や国家試験対策にも関わっています。また、社会福祉士の資格を通して、研究テーマである、スウェーデンの障害者福祉の現状や現場の実践について、日本の現状とより深く比較しながら、どのように理念を現場で実践できるようにするのかを追究する視点や当事者の家族としての面もありながら、当事者の声を聴く姿勢をもち、度々、スウェーデンで当事者や当事者団体にインタビュー調査を行っています。
 
 決して諦めないことと自分自身の信念を貫くこと、現状に満足することは自分自身を後退させることであることを信条としながら、あの時、社会福祉を学ぶこと、社会福祉士の受験勉強を諦めなかったからこそ、今の私があります。


 

  • <研究協力していただいているカールスタッド大学(スウェーデン)>



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