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言語聴覚士に興味がある方に見てほしいドラマ・映画
  • 2023.02.27

 自分の進路として医療・福祉の分野を考えている、そのなかでも「言語聴覚士」に興味を持っている高校生のみなさんのなかには「言語聴覚士ってどんな仕事をするのだろうか?」となかなか具体的な仕事内容がイメージしにくいという方も多いのではないでしょうか。

 今回は、そんな「言語聴覚士」に興味を持ち始めた高校生のみなさんに、ぜひ見てもらいたい言語聴覚士が登場するドラマや映画をご紹介したいと思います。

 言語聴覚士が、活躍するドラマや映画を見る事で、仕事のイメージがしやすくなったり、言語聴覚士の仕事に、より興味をもってもらえればと思います。

目次

言語聴覚士が登場するドラマの紹介

 医療職の中では、医師や看護師がドラマに登場することは多いですが、リハビリのプロである言語聴覚士が登場して、活躍するドラマもあります。

NHKドラマ「はつ恋」

 言語聴覚士が主人公で登場するドラマといえば、日本言語聴覚士協会が監修に携わっているNHKドラマの「はつ恋」です。
 
 主人公の言語聴覚士、緑を演じるのは木村佳乃さんです。
 
 ドラマの中では、ベテラン言語聴覚士として失語症を患う患者さんと向き合う様子や、言語聴覚士という仕事と人とのつながりを大切に思う主人公の生き方がクローズアップされています。
 
 主人公の緑と患者さんのシーンでは、実際の言語聴覚療法や会話がふんだんに盛り込まれていたり、失語症の検査道具などが登場したりと、言語聴覚士の仕事内容を詳しく知りたいという高校生の方に是非とも見てほしいドラマです。
 
 また、言語聴覚士が向き合う失語症という障害についても詳しく知ることができると思います。
 ▶参照:NHKドラマはつ恋 | NHK放送史(動画・記事)

フジテレビドラマ「ラヴソング」

 続いて、言語聴覚士が活躍するドラマとして有名なのがフジテレビで放送された「ラヴソング」です。
 
 ドラマの内容は、夢破れた元プロミュージシャンの男性と、人とコミュニケーションを取るのが苦手な女性が出会い、音楽を通じて心を通わせる感動のヒューマン&ラブストーリーとなっています。
 
 主人公は、元プロミュージシャン・神代広平役の福山雅治さんと、吃音(きつおん)症を持つ少女・佐野さくら役の藤原さくらさんです。
 
 このドラマの中で、言語聴覚士として登場するのは宍戸夏希役の水野美紀さんです。
 ドラマの中で、言語聴覚士の夏希はさくらの人生を変えるきっかけを与え、広平を支える存在として登場します。
 
 夏希は、言語聴覚士・音楽療法士としてクリニックを開業していて、さくらの吃音に対して、言語療法と音楽療法を行います。
 
 言語聴覚士が実際に活躍する現場でも、音楽療法を取り入れている方は多いので、言語聴覚士に興味がある高校生の方が仕事内容をイメージしやすいと思います。
 
 また、言語聴覚士が向き合う吃音という障害についても詳しく知ることができると思います。

TBSドラマ「コウノドリ」

 次にご紹介するのは、2015年に実写ドラマ化され、2017年に第2シリーズが放送されたTBSドラマ「コウノドリ」です。
 
 このドラマは、産婦人科を舞台にした鈴ノ木ユウさんの漫画が原作となっています。
 
 ドラマ全編で、言語聴覚士が登場するわけではないのですが、第2シリーズ(2017年)の第1話に言語聴覚士が登場します。
 ▶参照:TBSドラマ「コウノドリ」第2シリーズ(2017年)の第1話あらすじ  
 
 この第1話の中で、言語聴覚士が赤ちゃんにヘッドフォンのようなものを装着して検査をするシーンがあります。
 
 生まれたばかりの赤ちゃんに音を聞かせて脳波を取る聴性脳幹反応(ABR)という方法で、耳で正常に音が聞こえているかを調べる検査をしているシーンです。
 
 このドラマのシーンを見ると、言語聴覚士は新生児からお年寄りまで、幅広い方の検査や訓練を行っているのが分かると思います。

2023年の最新ドラマ TBSドラマ「リエゾン こどものこころ診療所」

 最後に、ご紹介するのは2023年1月期に放送中のTBSドラマ「リエゾン こどものこころ診療所」です。
 
 このドラマは、郊外の児童精神科クリニックが舞台になっています。

 自分自身も発達障害を抱える院長先生と研修医のコンビが、発達障害をはじめ、様々な生きづらさを抱える子どもとその家族に真っすぐに向き合い、寄り添っていくストーリーです。
 
 ドラマの中では、児童精神科医の院長先生、研修医、臨床心理士、訪問看護士や、子どもと関わる言語聴覚士が登場します。
 
 志田未来さん演じる言語聴覚士の堀凛(ほり・りん)は、こどもクリニックや小学校の支援学級など、さまざまな現場に出向いて活躍する言語聴覚士です。
 
 このドラマは、言語聴覚士の仕事内容や活躍する場所などに興味がある高校生や、小児リハビリや子どもと接する仕事に興味がある高校生のみなさんに観てほしいと思います。

言語聴覚士が監修などで関わっているドラマ・映画の紹介

 次に、作品の中に言語聴覚士は登場しませんが、言語聴覚士が「監修」として関わっている映画を紹介します。

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

 この映画の主人公は、上手く言葉を話せない「吃音(きつおん)」を抱える高校生です。
 
 高校一年生の志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。
 ひとりぼっちの学生生活を送るなか、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。
 音楽好きなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。
 文化祭へ向けて猛練習が始まった。
 そこに、志乃をからかった同級生の男子、菊地が参加することになり・・・。
 
 高校生が主人公のストーリーですので、高校生のみなさんにとって親しみやすい内容かと思われます。予告編だけでも、ぜひ見てみてください。
 ▶参照:志乃ちゃんは自分の名前が言えない公式サイト

TBSドラマ「ファイトソング」

 もう一つ、言語聴覚士が監修として関わっているドラマを紹介します。
 2022年の1月期のドラマ「ファイトソング」です。
 
 主人公は両耳にできた「聴神経腫瘍」という病気のために耳が聞こえなくなり、人と会話をしたり音楽を楽しんだりすることが難しくなります。
 
 ドラマの中では、口で話す代わりに、文字で書いて意思を伝える「筆談」や話し手の口形を読み取る「読話」などでコミュニケーションをとる主人公の姿が描かれており、言語聴覚士がサポートする患者さんの症状などを知ることができると思います。
 
 言語聴覚士が監修している最近のドラマですので、ぜひチェックしてみてください。
 ▶参照:TBSドラマ「ファイトソング」公式サイト

言語聴覚士が登場する映画(洋画)

 これまで、国内ドラマや邦画を紹介しましたが、最後に、海外映画の中で言語聴覚士が登場する作品を紹介したいと思います。

『潜水服は蝶の夢を見る』(フランス映画)

 この映画は、ファッション雑誌の編集長である主人公が突然、脳出血に倒れたことが原因で閉じ込め症候群になります。
 
 映画の中では、身体の自由を失った主人公に、言語聴覚士が瞬きでコミュニケーションをとる方法を教えます。
 
 そして、瞬きによるコミュニケーション方法を手に入れた主人公が、20万回の瞬きで自伝を綴った、脅威の実話が映画化されています。
 
 言語聴覚士が対象とする言語聴覚障害のある患者さんの実体験に基づいた映画になっていますので、言語聴覚士に興味がある方や言語聴覚士の仕事の内容ややりがいについて詳しく知りたいという高校生のみなさんに、ぜひ観ていただきたい映画です。

『英国王のスピーチ』

 この映画は、幼いころから、ずっと吃音(きつおん)に悩んできた英国王ジョージ6世が言語療法士との交流を通じて吃音(きつおん)を克服し、国民に愛される王になるまでを描く実話に基づく感動作です。
 
 現代の療法とは異なる部分もありますが、言語聴覚士の元で行う言語療法が描かれており、言語聴覚士が行う言語療法に興味がある方、吃音(きつおん)という症状に向き合う言語聴覚士について詳しく知りたいという高校生のみなさんに、ぜひ観ていただきたい映画です。

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