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社会福祉士と精神保健福祉士の違いとは?ダブルライセンスはメリットも!
  • 2025.02.27

 社会福祉士と精神保健福祉士はいずれも、福祉サービスを必要とする人たちの相談対応などを担う職業です。いずれも国家資格であり、専門的な知識や技術が求められます。

 福祉の世界で資格を活かして働く場合、社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格取得をめざすのもおすすめです。幅広い知識や視野を身につけ、将来の働き方についても具体的にイメージしやすくなるためです。社会福祉士と精神保健福祉士の違いや、両方の資格を取得する具体的なメリットを説明します。

目次

1.社会福祉士と精神保健福祉士の違いとは?

 社会福祉士と精神保健福祉士は、相談業務などを通して日常生活に支援が必要な人をサポートする職業である点は同じです。ただし、相談に乗ったりサポートしたりする対象に関しては、若干の違いがあります。

社会福祉士とは

 社会福祉士は高齢者やこども、身体や精神に障害のある人、生活困窮者など、さまざまな理由で日常生活が困難な方の相談援助を担います。各施設利用の手続き代行や、医療・福祉機関とのコーディネート役なども果たします。平均年収は403万円です。勤務先によっては、月額1~3万円程度の資格手当が支給されるケースもあります。

▶参考:社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果」

精神保健福祉士とは

 精神保健福祉士は精神疾患や依存症など、心の病に関する治療を受けている人や精神に障害のある人を主な対象として、日常生活への適応・社会復帰に関する相談業務やメンタルヘルスケアを担います。精神科ソーシャルワーカーとも呼ばれます。

 また、学校や企業、ハローワークなどでメンタルヘルスに関わる支援も行います。平均年収は404万円です。勤務先によっては、 月額1~3万円の資格手当が支給されるケースもあります。

▶参考:社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果」

社会福祉士と精神保健福祉士はここが違う!

 社会福祉士は高齢者や障害者、低所得者、こどもなど幅広い層の福祉につながる相談業務を手掛けます。そのため、勤務先としては医療機関や高齢者福祉施設、保健センター、地域の福祉施設など、さまざまな福祉機関・現場が挙げられます。

 一方で、精神保健福祉士の主な相談業務の対象は、精神に障害のある人やメンタルヘルスの課題を抱える人に特化しています。勤務先としては、精神医療を担う機関や精神障害者の利用する福祉施設などが挙げられます。

 ただし、精神保健福祉士も教育機関や介護福祉事業所で活動するなど、拠点は近年拡大傾向にあります。

2.社会福祉士・精神保健福祉士の資格を両方取得するメリットとは?

 社会福祉士・精神保健福祉士の資格を両方取得していると、キャリアや就職先の幅が広がります。ダブルライセンスで得られる知識や技術は、福祉の現場のさまざまな場面で役立つことが想定されるためです。福祉の仕事を長く続けるうえで、両方の資格を持っていることは確実に強みになるでしょう。

現場で対応できる知識の幅が広がる

 社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を持っていると、幅広い種類の福祉の専門知識が身につくため相談者の多様な悩みに対応できます。

 例えば、高齢者や地域、こどもの福祉に関する機関の利用者は、精神的な疾患を抱えているケースも少なくありません。そのため、治療や介護、養育に関する相談に加えメンタルヘルスの悩みへの対応が必要な場面でも、社会福祉士・精神保健福祉士の資格を両方持っていると、豊富な知識を活かして適切な支援をより多角的な視点から考えることができます。

キャリアアップが見込める

 社会福祉士と精神保健福祉士のダブルライセンスにより、前述したような多様なケースの相談に対応できる人材として、現場での評価が高まります。昇進・昇給の機会も見込めるでしょう。

就職先の選択肢が広がる

 社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を持っていると、高齢者福祉・地域福祉・児童福祉の関連機関のほか、精神医療に関わる機関も就業先として選びやすくなります。そのため「高齢者・地域・児童福祉関連の機関で働いた後、精神医療に関わる機関に再就職する」のように、転職もしやすくなります。もちろん逆のパターンでも転職しやすくなるでしょう。

今後のさまざまな福祉の現場に貢献できる

 社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を持っていると、さまざまな現場で支援を必要とする方のサポートに携われます。

 例えば、従来は精神に障害のある人は医療機関に入院しているケースが多かったのですが、近年は精神障害者の雇用が促進されて社会進出の機会が広がっています。そのため、障害者の就労を支援する機関などでも、メンタルヘルスに関する相談にも対応できる人材の需要が高まってきています。

 さらに近年、メンタルヘルスケアは精神に障害のある人たちの関連機関だけでなく、企業や教育機関、被災地でも需要が高まってきています。社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を持っていると、あらゆる層の人たちに福祉とメンタルヘルスに関する適切な助言やサポートを提供することが可能になるのです。

3.社会福祉士・精神保健福祉士の資格を両方取得するうえでのポイントは?

 社会福祉士・精神保健福祉士のダブルライセンスをめざす場合「どちらを先に取得した方が得策か」といったポイントは、各自の展望によって異なります。いずれにしてもまずは、両方の試験の受験資格を得られる大学への進学がカギとなるでしょう。

社会福祉士と精神保健福祉士の資格取得の難易度

 令和5年度の社会福祉士の合格率は58.1%で、精神保健福祉士の合格率は70.4%です。合格率は精神保健福祉士の方が高くなっていますが、社会福祉士の合格率は近年上昇傾向にあり、差は縮まっています。

▶参考:厚生労働省「第36回社会福祉士国家試験合格発表」
▶参考:厚生労働省「第26回精神保健福祉士国家試験合格結果を公表します」

 社会福祉士、精神保健福祉士ともに受験資格を取得するためには、福祉系の大学で指定科目の単位を修得したり、実務経験を経て一般養成施設で修学したりする方法があります。

社会福祉士・精神保健福祉士のどちらを先に取得すべき?

 「福祉の分野で相談業務の仕事に就きたいけれど、対象は決まっていない」という場合、社会福祉士の資格から取得した方が良いでしょう。ひとまず、幅広い対象者の相談や支援業務を経験することができ、将来どんな人たちを対象とした相談業務の仕事に就きたいか、展望を描きやすくなります。

 一方、精神に疾患などを抱えている人の相談・支援業務をめざしている場合、精神保健福祉士の資格を先に取得して、関連分野の知識を深めていく方法がおすすめです。

 関西福祉科学大学をはじめ、社会福祉士の受験資格を取得するための指定科目が学べる4年制大学は、精神保健福祉士の受験資格も取得できる教育機関であるケースが多いです。また、その逆も同様です。

 そのため、社会福祉士・精神保健福祉士の両方の受験資格を取得できる大学に入学して専門科目を受講しながら、いずれの資格を先に取得するか、検討してみてはいかがでしょうか。

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