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社会福祉士とはどんな資格?主な就職先・仕事内容・給料・適性は?
  • 2025.01.28

 高齢者や障害のある人、こどもたちが日常生活で的確な支援を受けられるようにサポートする職業として、社会福祉士が挙げられます。社会福祉士になれば、支援を必要とする当事者や家族の相談に乗り、一人ひとりに適した支援を届けることができます。

 社会福祉士になるためには国家試験に合格しなければいけません。その前段階として、国家試験の受験資格を取得するためには、例えば福祉系の大学で指定科目の単位の修得が必要です。社会福祉士をめざす場合は条件を満たす大学の中から、カリキュラムや校風が自分に合った進学先を選ぶことがポイントとなります。

目次

1.社会福祉士とは?

 社会福祉士は公的支援が必要な人の相談に専門知識を用いて対応するほか、福祉サービスを提供する機関と相談者との調整役も担います。相談者が日常生活をスムーズに送れるように支えることができるという点で、やりがいは大きいです。専門的な知識を学び国家試験に合格することで、社会福祉士として現場で活躍できます。

支援を必要としている人の相談に対応しサポートする職業

 社会福祉士とは高齢者や障害のある人、低所得者の生活に対する相談を受け、サポートする職業です。相談者が日常生活を送るうえで「どのような支援が必要で、どのような方法で支援を受けるか」などについてサポートします。

 精神的・身体的・経済的理由から支援を必要とする人に関連機関を紹介し、相談者と各種サービスをつなげる役割も果たします。

社会福祉士になるには

 国家試験に合格し、社会福祉士として登録申請を行う必要があります。国家資格である社会福祉士の受験資格を取得するためには、福祉系の大学や短大などで指定科目の単位を修得する必要があります。

 2023年度の社会福祉士国家試験の合格率は58.1%。高校卒業後に社会福祉士をめざす場合、福祉系の大学に進学して指定科目の単位を修得し、卒業時に国家試験に合格することが理想的です。そうすることで、実務経験や養成施設を経ずにスムーズに社会福祉士になることができます。

▶参考:厚生労働省「社会福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」

2.社会福祉士に向いている人とは?

 社会福祉士は支援を必要とする人や家族の相談に親身になって対応し、的確な支援を引き出す役割を担います。そのため、他者貢献への意識はもちろん、相談者から「この人になら話ができる」と、安心してもらえる共感力や協調性も求められます。

 また、新しい情報を収集したり、外部機関とのネットワークを築いたりできる行動力のある人も、社会福祉士に向いています。相談者一人ひとりのケースに適した支援を提案・実現するために、豊富な福祉業界の情報や知識を備えたり、関連機関と連携を取ったりすることがポイントとなるからです。

3.社会福祉士の就職先・活躍できる場所とは?

 社会福祉士の資格を取得すると、どのようなところに就職し、どのような業務を行うことができるのでしょうか。社会福祉士の資格を持つ人が活躍している就職先や職種を紹介します。

高齢者福祉施設の相談員

 社会福祉士になれば、介護老人保健施設や特別養護老人ホームの相談員として、利用者や家族の相談対応などの業務を行うことができます。

 また、利用者や家族に対してサービス内容などを説明し、施設利用の手続きといった業務を担当する場合もあります。行政・医療機関やケアマネジャーと調整し、利用者に適切な生活支援やケアが行き渡るようにサポートします。

障害者福祉の相談支援専門員

 社会福祉士の資格を持っている人には、障害のある人や家族の支援に関する情報を提供する相談支援専門員として働く選択肢もあります。日常生活のほか、就労や教育に関する相談にも対応し、自立した社会生活が実現できるように後押しします。

 専門員になるには実務経験が求められるほか、保健・医療・教育などの講義や実習を通して障害のある人の生活支援技術向上を図る「相談支援従事者初任者研修」を修了する必要があります。

児童福祉施設の支援専門相談員

 社会福祉士の資格があると、児童福祉施設の支援専門相談員として働くことができます。対象となるこどもやその家族に対して相談に乗ったり支援を行ったり、環境を整えたりします。

 家庭が持つ社会的、経済的問題などにも目を向け、児童相談所や学校などの関係機関と連携を行い、こどもが安心して暮らせるようサポートします。

医療ソーシャルワーカーとして医療機関に勤務

 社会福祉士の資格を持っていると、病気やけがの治療を受ける患者の円滑な社会復帰をサポートする医療ソーシャルワーカーとして働くこともできます。患者や家族の療養生活や職場復帰などに関する相談に乗り、生活面や医療費補助に関して助言したり、手続きをサポートしたりします。

 在宅復帰に向けて各医療・福祉機関のサービスを紹介したり、患者の要望を医療スタッフなど関係者に伝達したりと、コーディネート役も果たします。

スクールソーシャルワーカーとして教育機関に勤務

 社会福祉士の資格を持っている人には小・中学校、高等学校などの教育機関に勤務し、こどもたちの抱えるさまざまな問題に対応するスクールソーシャルワーカーとして働く選択肢もあります。いじめや不登校に関する相談に乗り、こどもたちを取り巻く家庭や地域などについて調べたり、適切な支援が受けられるように関係機関との調整も図ったりといった役割を果たします。

地域の福祉機関・自治体に勤務

 社会福祉士の資格を持っている人が、地域の福祉機関や自治体に勤務し、高齢者や障害のある人の暮らしをサポートするケースもあります。

 勤務先としては、高齢者の介護サービスや日常生活の支援に関する相談窓口となる「地域包括支援センター」、地域の福祉・保健サービス推進を手掛ける社会福祉協議会、保健センターが挙げられます。また、公務員として自治体の福祉関係担当部署で勤務するケースもあります。

児童福祉司

 社会福祉士の資格を取得すると、児童相談所などで働く公務員「児童福祉司」として働くこともできます。養育困難や虐待など家庭環境に問題を抱えるこどもや家族に関する調査・指導を進め、適切な支援が届くように調整を図ります。

 児童福祉司になるには、地方公務員試験に合格する必要があります。
 このほかにも福祉を学ぶことが役立つ職場はたくさんあります。詳しくは「介護だけじゃない!人の役に立てる福祉系の仕事を6つ紹介」をご覧ください。

4.社会福祉士の気になる給料は?

 福祉・介護・医療の分野で就労する社会福祉士の全体平均年収は403万円です。

 データによると、約8割が正規職員として就労しています。分野としては高齢者福祉関係が約40%を占め、さらに障害者福祉が17.6%、医療関係が15.1%、地域福祉が8.4%、児童・母子福祉が8.2%となっています。勤務先や勤務地により、収入には差があります。

 就労後もより高度な技能を持つ「認定社会福祉士」「認定上級社会福祉士」といった資格を取得したり、フリーランスとして独立したりなどの方法でキャリアアップも図れます。また、社会福祉士の業務は技術革新が進んでもAIなどが代わりに行うことが難しく、今後も教育機関や矯正施設の現場での需要が伸びることが予想されます。

 多くの人にとって、仕事を選ぶうえで待遇面は大きなポイントとなる要素です。しかし、社会福祉士はキャリアアップが見込め将来性も高い点だけでなく、さまざまな福祉の現場で当事者が抱える悩みの改善を通して貢献できる点からも、やりがいの大きい職業です。

▶参考:社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果」

社会福祉士をめざすなら、社会福祉士国家試験に強い関西福祉科学大学「福祉創造学科」へ!

 社会福祉士は福祉の幅広い分野で支援を必要とする人の相談に乗ったり、適切なサポートが行き渡るように調整したりと、さまざまな役割を果たします。高齢化が進み福祉に関わるきめ細かいサポートを必要とする人が増える中、豊富な専門知識や技術を持つ人材としてニーズは高まっていくでしょう。

 関西福祉科学大学は、毎年多数の社会福祉士国家試験合格者を輩出しており、23年連続で合格者数が大阪府No.1の実績があります。新設された「福祉創造学科」は、社会福祉士の国家試験を受験するために必須の指定科目の単位が修得できるだけでなく、次代に求められるソーシャルワーカーになるための学習プログラムが魅力です。オープンキャンパスも実施しているので、社会福祉士をめざす先輩の話を聞くなどして進路を検討するきっかけとしてみてはいかがでしょうか。

 興味のある方は、ぜひ関西福祉科学大学のオープンキャンパスにご参加ください。

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