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言語聴覚士の給与はどのくらい?気になる年収について
  • 2022.12.05

 リハビリの専門職の一つである言語聴覚士を目指している高校生の方にとっては、
 ・言語聴覚士の給与(年収)はどのくらいなのか?
 ・収入はどのように上がっていくのか?
といった、「お金に関する情報」にも興味や関心があるのではないでしょうか。

 また、「同じリハビリ職である理学療法士や作業療法士と比べて、給与や収入に違いがあるのか?」という疑問も多く聞きます。

 今回は、言語聴覚士の平均的な給与(年収)についての情報や、どのように収入が推移していくのか、収入を上げるためにできることなどについて、お伝えしていきたいと思います。

目次

言語聴覚士の平均収入はどのくらい?

「将来、言語聴覚士になって高齢者や小さな子どもまで幅広くサポートしていきたい!」
「話す、聞く、食べる、のスペシャリストである言語聴覚士として活躍したい!」
と、考えているみなさんは、言語聴覚士がどんな職種でどんな仕事をしているのか知っていると思います。
 ▶参考記事:言語聴覚士になるには

 言語聴覚士になると決め、養成校に進学し、国家試験も合格して就職したら、給与はどのくらいなのか?目指す職業の仕事内容や、資格取得の方法が明確になってくると、実際に言語聴覚士として働きだしてからの事や、給与(収入)などお金の事も気になってくると思います。

  • 言語聴覚士として、長く安定して働いていきたいが、給与は上がっていくのか?
  • 年収を上げるにはどのようにすればよいのか?
など、気になるポイントについてお伝えしていきます。

 まず、言語聴覚士の平均年収がどのくらいなのかについて見ていきましょう。

 言語聴覚士の平均年収(収入)は、430.5万円となっています。平均年収なので、残業代やボーナスも含まれた金額です。
 また、働いている人の平均年齢は35.3歳となっています。
 ▶参照データ:令和3年賃金構造基本統計調査
 ※参照の統計データは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士での年収を合算したデータです。

言語聴覚士の初年度の給与、20代の給与はどのくらい?

 続いて、国家試験合格後に言語聴覚士として就職した場合、初年度にもらえる給与はどのくらいなのでしょうか。
 
 言語聴覚士の初年度の平均収入は、約330万円となっています。(残業代やボーナス含む)
 ※施設の種類や規模などにより多少の変動はあります。
 
 就職先の規模別でみると、平均収入にどのような違いがあるのでしょうか。
 
 ・10人~99人
  3,252,100円
 
 ・100人~999人
  3,253,400円
 
 ・1,000人以上
  3,402,800円
 
 将来、勤務する職場の規模によって平均年収に違いがあることがわかります。
 
 また、初年度を含めた20代(20歳~29歳)の言語聴覚士の平均収入は、約354万円となっています。(残業代やボーナス含む)

言語聴覚士の年代ごとの給与は?どのように変わっていく?

 次に、言語聴覚士の各年代の平均収入についても見ていきたいと思います。
 
 ・20〜24歳:3,286,000円
 
 ・25〜29歳:3,795,600円
 
 ・30~34歳:4,144,900円
 
 ・35〜39歳:4,374,900円
 
 ・40〜44歳:4,872,400円
 
 ・45〜49歳:5,157,800円
 
 ・50〜54歳:5,394,900円
 
 ・55〜59歳:5,749,800円
 
 ・60〜64歳:4,793,300円
 
 ・65〜69歳:3,574,000円
 
 ・70歳〜:3,296,900円
 ▶参照:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」データより
  企業規模計(10人以上)男女データの平均数値を算出
 
 データを見ると、年収が最も高くなる50歳後半まで勤続年数を重ねていくことで、年収も上がっていくことがわかります。
 
 言語聴覚士は同じリハビリ職の理学療法士や作業療法士と比べても資格取得者数が少ないので、初任給が高めであったり、その後の昇給がスムーズであることが多い場合もあります。
 
 言語聴覚士の人数や、将来性について詳しく書かれた記事もご参照ください。
 ▶言語聴覚士の将来性が知りたい!どうなる?

言語聴覚士として給与(年収)アップしていくためには

 次に、言語聴覚士が給与(年収)を上げていくためのポイントを見ていきたいと思います。

ポイント1:言語聴覚士として経験年数を積む

 言語聴覚士の収入は、経験年数とともに少しずつ上がっていくケースがほとんどです。
 医療職の病院や介護施設では、年1回の昇給にともない、給与があがっていくのが一般的です。
 
 経験年数別の平均年収を見ていきたいと思います。
 
 経験年数1~4年:358万円
 経験年数5~9年:391万円
 経験年数10~14年:427万円
 経験年数15年以上:510万円
 ▶参照:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」データより
  企業規模計(10人以上)男女データの平均数値を算出
 
 上記のデータは、あくまでも平均的な数値で、勤務先によって状況が異なることもありますが、言語聴覚士として経験を積んでいくことで給与(年収)が上がることが分かるかと思います。
 職場の人数が多く、規模が大きい場合、主任、課長、部長といった役職に就くことで、年収アップを目指すこともできると思います。

ポイント2:新たな資格を取得してキャリアアップを目指す

 言語聴覚士として、役に立つ知識やスキルを身につけるために新たな資格を取得することでキャリアアップや給与アップを目指す方法もあります。
 
 認定言語聴覚士や、栄養サポート専門療法士など、資格や認定を受けることで昇給する方法があります。
 
 具体的には、「認定言語聴覚士」「呼吸ケア指導士」「手話通訳士」といった資格があります。
 上位資格や、言語聴覚士の領域にかかわる資格を取得することで、言語聴覚士として利用者と関わる際にも役立ち、活躍できるシーンも増えると思います。
 ▶参考記事:言語聴覚士の将来性が知りたい!どうなる?>言語聴覚士として今後求められることとは?

・「認定言語聴覚士」とは?
 高度な知識および熟練した技術を用いて高水準の業務を遂行できる言語聴覚士を養成し、業務の質の向上や社会に寄与することを目的として、日本言語聴覚士協会によって、平成20年(2008年)度から「認定言語聴覚士」制度が設けられています。
 
 下記の様々な領域の認定言語聴覚士講習会が開催されています。
 
 ・摂食嚥下障害領域
 ・失語・高次能機能障害領域
 ・言語発達障害領域
 ・聴覚障害領域
 ・成人発声発語障害領域
 ・吃音・小児構音障害領域
 
 認定言語聴覚士を取得したから給与がすぐにアップするといったことは基本的にはありませんが、言語聴覚士としてスキルアップにつながる資格です。
 
 上記のような各領域でのエキスパートになり、より効果的なリハビリを実施できるようになることで給料アップの可能性が高まるかと思います。
 
 このように、言語聴覚士として経験年数を積み、さらに専門性を高めるための資格を取得することでキャリアアップしていくことが、年収アップにつながる大切な要素であると言えます。

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