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作業療法士
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- 魅力
- やりがい

作業療法士はまだ認知度が低く、大変な部分も多い仕事です。
しかし、そんな職業をあえてめざす人は、作業療法士ならではの魅力ややりがいを感じ、それぞれが堅い信念を持って邁進(まいしん)しています。
本記事では作業療法士をめざす理由やきっかけ、作業療法士として働く魅力ややりがいなどをご紹介します。
さまざまなステージの患者さんに寄り添い、自分らしい生き方を取り戻すサポートがしたいとお考えの人は、ぜひお読みください。
目次
作業療法士をめざした理由・きっかけは?

作業療法士をめざした理由やきっかけの一部をご紹介します。
1.医療の現場で人を支援したかった
また、高齢化により、医療を含めた日常生活支援の必要性も高まっています。
そのような社会において、心と体の両方をサポートできる作業療法士になり、人を支援したいと考える人はとても多いです。
作業療法士は、診療科や年齢などの垣根を超えて、支援を必要とする多くの人に寄り添います。
人生のあらゆるステージの人に対応できる点も、作業療法士をめざす理由のひとつになっています。
2.怪我をしたときの経験からめざした
作業療法士という職業はあまり広くは知られていませんが、実際に支えられた人にはとても身近で心に残る存在になりやすいです。
目標を持って一緒にがんばってくれるパートナー的な存在でもあるため、作業療法士との接点が人生の大きな転機になるのかもしれません。
3.多角的に日常生活をサポートしたかった
退院や退所をして完了ではなく、社会で生きていくことも考えた治療をしたいという考えも、作業療法士を選ぶ理由のひとつです。
いろいろな角度からのアプローチで、その人に合ったサポートができるのは作業療法士ならではです。
4.身体と心に寄り添う仕事がしたかった
また、治療が終わっても日常生活での問題や孤独感により、心が弱ってしまう状態は誰かがサポートしなければ解決できないでしょう。
作業療法士はこうした心と体のつながりを重視し、両方をバランスよく回復させるサポートをする立場です。
困っている人の体と心に寄り添い、本当の元気を取り戻す手伝いがしたいという考えも、作業療法士をめざす人の多くが持っています。
5.安定している仕事に就きたかった
こうした背景から、作業療法士は職に困らない安定した職業のひとつだと考えられます。安定した仕事でやりがいもあることから、ご自身の将来も考えてめざす人も少なくありません。
作業療法士という仕事のやりがいは?

やりがいを感じる瞬間をいくつかご紹介します。
1.自分らしい生き方を発見するサポートができる
そのような人が治療によって回復し、少しずつ自分らしさを取り戻したり、新しい自分を発見したりするサポートができることは、大きなやりがいです。
2.身体の機能が回復したときに喜びを感じられる
手指に力が入らなかった人がスプーンを使って食事ができるようになったり、寝たきりだった人が車椅子で生活できるようになったり、回復するたびに一緒に喜びあえることは、作業療法士にとってなによりの喜びになります。
3.元気になったときの笑顔が見られる
どんなに大変な道のりだったとしても、「患者さんの笑顔を見た瞬間に疲れも全部吹き飛んでしまう」という作業療法士もいます。
作業療法士として働く魅力は?

実際にどのようなところが魅力なのか、一例をご紹介します。
1.専門スキルや経験を活かして働ける
たとえば、作業療法士以外に保育士資格を持ち、保育士として働いていた人は児童発達支援センターや医療療育施設、特別支援学校などで、子どものことを熟知した作業療法士のスペシャリストとして活躍できますし、介護の資格を持っている人なら、介護老人保健施設やデイケアなどで、介護も含めた幅広い活躍ができるでしょう。また、新しい知識やスキルを磨くことにより、活躍の場が広がるのも作業療法士として働く魅力です。
2.さまざまな人と協力して働ける
介護施設や地域包括支援センターなどの施設との協力だけではなく、患者さんの家族や近隣の友人など、患者さんのプライベートにも触れるような深いところでも関わることがあります。多くの人と協力して、よりよい結果をだすことも作業療法士ならではの醍醐味です。
3.自分ならではのアプローチができる
作業療法士は、患者さんひとり一人と向き合い、自分で考えたり、調べたり、他者と協力をしてより適した治療方法を模索できる職業です。また歌や楽器の演奏、絵画、植物栽培、スポーツなど自分の得意分野や趣味や経験を活かしたりすることで、自分ならではのアプローチができるのも作業療法士の魅力です。
4.思わぬ発見がある
たとえば、リラックス目的で流した音楽に患者さんがよい反応をしてくれたことがきっかけで、音楽療法の導入や音楽療法を学ぶきっかけとなったりします。
患者さんが趣味で楽しんでいたゲームやパソコン操作が、手のリハビリに有効なことに気づき、楽しみながらリハビリをする方法を思いつくこともあります。
正解がない作業療法だからこそ、思わぬところから新しい治療方法を見つけられるのも作業療法士ならではの魅力です。
作業療法士として働く苦労は?

1.体力が必要
勤務する場所や担当する患者さんの状態などにもよりますが、一定の体力は必要です。女性も多く活躍していますが、体力がないと毎日疲れ果ててしまうということも起こります。
2.作業療法の認知度が低い
理学療法士はスポーツトレーナーとして活躍する人などもいて、さまざまな媒体で紹介されることもあり、認知度は高いです。しかし、作業療法士はそのような機会も少なく、作業療法士と聞いて仕事内容を想像できる人は少ないのではないでしょうか。
そのため、作業療法士を名乗っても患者さんやその家族にあまり理解されなかったり、自己紹介のときに説明が必要になったりすることが多いです。
3.根気強い治療が求められる
また、結果がでないことで患者さんのモチベーションも下がりやすくなるため、精神面への配慮もより必要になります。回復しないことに苛立った患者さんに当たられたり、リハビリテーションの必要性を理解してもらえなかったりすることもあるでしょう。
作業療法士はこうした不安や苦悩を抱えながらも、患者さんと二人三脚で根気強く治療を続ける仕事です。
4.いろいろなタイプの人と関わる
人との関わりが多ければ、その分多くの人と付き合うことになります。職員にもさまざまな人がいて、中には理解し合えない人や、苦手な人もいるでしょう。患者さんにはリハビリテーションに消極的であったり、攻撃的であったり、上手にコミュニケーションがとれない人もいます。そうした人とも円滑にコミュニケーションを取り、患者さんや家族を中心にリハビリテーションを行う必要があります。
幅広い活躍ができる作業療法士ですが、関わる人が多いことで、ほかの医療系業種よりも人間関係が気になるかもしれません。
5.継続して勉強する必要がある
また、作業療法士は多角的なアプローチで患者の回復をサポートできることが強みです。既存の治療方法だけでなく、新しい方法や支援を取り入れていく必要があります。日々、さまざまなことを勉強し自身のバージョンアップをしていくことが必要です。
作業療法士をめざすなら関西福祉科学大学へ
作業療法士をめざすには、大学や短大、養成施設などで3年以上知識や技能を修得しなければいけません。
関西福祉科学大学のリハビリテーション学科には、作業療法学専攻があります。技能や知識だけでなく、医療専門職に求められる人に愛される人間性も育む学科です。作業療法士をめざす場合は、ぜひ候補のひとつとしてお考えください。
この記事を書いた人

所属:入試広報部
ひつじ5号
福祉・医療・教育系の「お仕事」について詳しくお伝えできるよう、頑張ります!