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作業療法士の将来性が知りたい!どうなる?
  • 2022.09.19

 将来、医療系のお仕事に就きたいと考えている高校生の中でも、作業療法士に興味がある、作業療法士を目指したいと考えている方にとって、”作業療法士の将来性について”は気になるポイントではないでしょうか。

 ここでは、作業療法士の現状について知り、将来性についても理解することで、職種選択や進路選択に役立ててもらえればと思います。

目次

作業療法士の将来性を知るために、現状はどうなっているか知ろう!

 作業療法士の現状がどうなっているかを見ていきましょう。

 作業療法士として活躍する方は年々増加傾向にあります。人数としては、毎年約4,000人~5,000人ペースで、作業療法士の有資格者は増えています。
 ▶参照:厚生労働省_2021年「第56回作業療法士国家試験」の合格者数4,510名  

 2020年3月時点における作業療法士の有資格者数は94,255人となっています。
 ▶参照:一般社団法人日本作業療法士協会_2019年度日本作業療法士協会会員統計資料

 このように、有資格者が年々増えている状況から、飽和してしまって「作業療法士として活躍できる場所はあるのか」「将来性が心配」といった不安が出てくるのではないかと思います。

 しかし、作業療法士と同じリハビリテーション専門職(リハ職)の理学療法士の資格取得者数192,327名と比べてみると、作業療法士がリハ職のなかで飽和しているとはいえないでしょう。また、職場によっては作業療法士が足りず、人手不足の職場が多いのが現状です。
 ▶参照:公益社団法人日本理学療法士協会

作業療法士の求人状況や不足している職場とは?

 作業療法士の求人状況や、どんな職場で作業療法士が求められているのか見ていきましょう。

 施設やエリアによって違いはありますが、作業療法士は活躍できる場所が多く、需要も高く安定して求人募集があります。現状、作業療法士の求人は病院など医療関係が最も多く、医療機関への就職が大半です。

 次に、作業療法士が不足している職場はどのような場所なのでしょうか。作業療法士の不足している職場を知り、需要が高い場所で活躍できれば将来性への心配も解消できるのではないでしょうか。

 作業療法士の活躍場所と人数を見てみましょう。
  • 医療法関連施設:36,693人
  • 介護保険法関連施設:6,147人
  • 老人福祉法関連施設:2,274人
  • 児童福祉法関連施設:1,241人
 ▶参照:2019年度 日本作業療法士協会会員統計資料  

 このように、医療施設で働く人に対して、介護・福祉施設で働く作業療法士がまだまだ少ない現状です。将来、求められる作業療法士になるために、今後も需要がある場所や領域で活躍することを考えて作業療法士を目指し、キャリアアップしていくのが良いのではないでしょうか。

作業療法士の需要は?今後はどうなる?

 作業療法士の需要や今後についても見ていきましょう。

 高齢化により、作業療法士の需要は増加すると言われています。2025年には「3人に1人が75歳以上の高齢者」となる日本では、病院だけでなく、介護施設や福祉施設を利用する高齢者が増えています。

 利用者が増えるということは、作業療法士を必要とする施設は増え、リハビリテーションの需要は今後ますます高くなっていく可能性があります。加えて、75歳以上の高齢者が増えることで認知症に対する作業療法の需要も高くなるとも言われています。認知症に対する知識や経験を持ち、認知症予防に対応できる作業療法士が今後さらに需要が高まっていくでしょう。

作業療法士の今後の働き方

 作業療法士は、精神と身体の訓練を行うことができ、リハビリテーションに向けた支援(リハビリ)を広範囲に行える特徴があります。その特徴を活かして、他の職種の方と連携する必要性や場面が出てきます。

 医療・福祉分野のさまざまな職種の人たちのリーダー的存在として、効果的なリハビリを提供するという形で活躍することができるでしょう。

 また、先述した作業療法士が不足している場所や、精神疾患や発達障害の分野といった作業療法士が不足している領域があることを知れば、身体面だけでなく、精神面、心のケアにも対応できる作業療法士が今後ますます求められると言えるでしょう。

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