管理栄養士になるには
  • 2023.02.09

 食や栄養に興味がある高校生のみなさんは「調理師」や「栄養士」という仕事は知っている方が多いのではないでしょうか。

 そんな食や栄養に関わる仕事を将来してみたいと思っている高校生のみなさんに、「管理栄養士」という仕事についてや、「管理栄養士になるには」どうすれば良いのかを詳しくお伝えしたいと思います。

 管理栄養士になるための方法や、必要な資格、どのように学校を選べばよいかなどの情報を知ることで、高校生のみなさんの進路選択の参考になればと思います。

目次

管理栄養士とは

 管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。
 
 病気を患っている方や高齢で食事がとりづらくなっている方や、健康な方の一人ひとりに合わせて専門的な知識と技術で「栄養指導」「給食管理」「栄養管理」を行います。
 
 管理栄養士は、医療施設、老人福祉施設、介護保険施設、児童福祉施設、小・中学校、行政機関、企業、管理栄養士・栄養士養成施設、試験研究機関等で働いています。
 
 乳幼児期から高齢期まであらゆるライフステージで、個人や集団に食事や栄養についてアドバイスをしたり、特定給食施設等で献立を立てて食事を提供したり、栄養状態の管理を行い、たくさんの人々の健康を食と栄養の専門職としてサポートするのが、管理栄養士の仕事です。
 
 管理栄養士を知る上で、栄養士との違いや共通点などを知っておくことは大切です。
 こちらの記事もご参照ください。
 ▶以外と知られていない?管理栄養士と栄養士の違いとは?

管理栄養士になるには~必要な国家資格~

 食と栄養のプロである管理栄養士として将来活躍するためには、管理栄養士の国家試験に合格して国家資格を取得し、厚生労働大臣の免許を受ける必要があります。

管理栄養士の国家資格とは

 国が法律で定め、国や地方自治体などが認定する資格のことをいいます。
 管理栄養士の場合は、「栄養士法」という法律にもとづき、厚生労働大臣が免許を与えます。
 
 管理栄養士の資格はいつからあるのでしょうか。
 まず、1947年に栄養士が栄養士法によって公的な資格として認められ、時代を追うごとに栄養士の人数も増えていきました。そこで、栄養士をまとめる管理職が必要になり、1985年に管理栄養士という職業が生まれ、1987年に第一回目の管理栄養士国家試験が実施されました。
 
 その後、管理栄養士の就業者数が急増した2000年には栄養士法の一部改正が公布され、管理栄養士が登録制から免許制となり、管理栄養士の業務が明確に規定されました。
 
 その背景として、もともと栄養士をまとめる管理職の役割を持っていた管理栄養士が、栄養指導を通した生活習慣病の予防医療まで担うようになり、管理栄養士の重要性が増したという背景があります。

管理栄養士の国家試験とは

 管理栄養士の国家試験を受験するには、栄養士の資格取得者であることが前提となります。
 受験するための条件は、4年制の管理栄養士養成施設を卒業しているか、栄養士養成施設での年数と卒業後の実務経験の年数が合計して5年以上必要です。
 ▶参考記事:以外と知られていない?管理栄養士と栄養士の違いとは?
 ▶参照:厚生労働省HP
  
 管理栄養士を目指す高校生のみなさんが、最短で国家試験合格を目指すなら高校を卒業してから、4年制の管理栄養士養成施設への進学を検討するのが良いです。

管理栄養士の国家試験の合格率はどのくらい?

 では次に、管理栄養士の国家試験の合格率について見ていきたいと思います。
 
 ※2017度~2021年度
  受験者数:86,520名
  合格者数:52,056名
 
 合格率は、直近の5年間ですと平均60.1%です。
 ▶出典:公益社団法人_日本栄養士会「管理栄養士国家試験について」

管理栄養士の国家資格保有者はどのくらいいるの?

 管理栄養士の国家試験合格者数(有資格者)は、264,181人となっています。(令和3年12月現在)

 また、栄養士の有資格者は、1,132,211人となっています。(令和2年12月現在)
 ▶出典:栄養士免許交付数の推移(厚生労働省)

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