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小学校の先生になるための資格とは? 小学校教諭免許一種と二種の違いを解説
  • 2025.05.01

 小学校の先生になりたいと思ったら、まず小学校教諭免許の取得が必要です。では、免許はどのように取得できるのでしょうか。

 本記事では、教員免許を取得するためのステップや免許の種類、給与など小学校の先生として働くための基礎知識を解説します。

目次

小学校教諭免許の種類とは

 小学校教諭免許を取得する方法として、大学の教育学部へ進学する方法を多くの人が思い浮かべることでしょう。免許の種類は、一種免許、二種免許、専修免許の3つに分かれています。このうち大学卒業者が取得できるのは、一種免許です。

 免許の種類によって、求められる学力は異なります。一種免許は大学卒業程度、二種免許は短大卒業程度、専修免許は大学院卒業程度が基準です。

参照:「文部科学省 資料3-2 教育職員免許法における関係規定」

 専修免許を採用要件にしている学校は少ないですが、教師としての学びを深める目的やさらなるキャリアアップをめざす意図で、上級免許の専修免許をめざす場合もあるでしょう。その際、ベースになるのが一種免許です。
 教員免許を取得するなら、長期的な視点で考えてどの免許を取得するかを決めるのが良いでしょう。

 次の章からは、一種免許と二種免許でどのような違いがあるのか、具体的に見ていきます。

小学校教諭免許一種と二種の違い

 小学校で教育を行う先生は、小学校教諭免許の一種か二種を取得しています。では、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

 ここからは、小学校教諭免許一種と二種の違いについて具体的に見ていきます。

【取得にかかる期間】

 一種免許は教育学部など「初等教育の教職課程」がある大学で4年の専門課程を履修することで取得します。取得要件の専門知識が増えるため、67単位を取得することが必要です。

 短大などで二種免許を取得する場合は、履修期間2年で、45単位を取得することが免許取得の要件となります。

 なお、二種免許保持者は、一種への免許切り替えが努力義務(教育職員免許法2章第9条の5)とされています。仕事のかたわら、免許切り替えのために追加で必要な単位の学習が必要になり、さらに学費がかかるなどのデメリットも考えられます。

参照:「文部科学省 教育職員免許法 (昭和二十四年五月三十一日法律第百四十七号)」

【仕事の内容】

 指導内容は両方とも同じで、一種と二種で仕事の内容に違いはありません。

【給料】

 公立学校に勤務するならそれを管轄する自治体、私立学校に勤務するなら学校法人によって給与体系は異なります。
 一種、二種ともに給与面で待遇の差はありませんが、免許の種類によって初任給が異なることが多いようです。

【キャリアアップ】

 教頭や校長などの管理職受験資格は、一種免許以上を取得し、教育現場でのキャリアが5年以上ある教員に与えられます。

参照:学校教育法施行規則第二節第二十条

 一種は免許取得時に多くの内容を学ぶ分、現場で教えられる内容の幅が広がります。豊かな知識をもとにした指導は子どもたちの心にも響きやすくなり、先生としてのキャリアを積みやすくなる可能性も高まります。
 このように柔軟な指導ができる先生であれば、人事にも反映されて、先生としての評価が高くなります。評価が高い先生として認められれば、主任、教頭、校長などの管理職をめざしやすくなります。

修得できる履修単位

 教員免許を取得するには、各教育機関で修得すべき履修単位数があります。

  一種(大学) 二種(専門学校、短大)
教科に関する科目 8 4
教育に関する科目 41 31
教科または教職に関する科目 10 2
その他の科目 8 8
合計 67 45

 一種を取得するなら教育学部など初等教育の教職課程がある大学で67単位、二種を取得する場合は、短大などで最低45単位と、修得できる単位にはかなり差があります。

 まず二種を取得したあと将来的に一種をめざすなら、不足分の22単位を修得するための費用、時間の捻出が必要になります。小学校教員として忙しい日々を送る中、そういった努力が可能かどうかも考慮しなくてはなりません。

 長い目で見たとき、一種免許をめざすほうが費用も時間も節約できます。最終的に何をめざすべきかをまず決めたうえで、キャリアプランを設計するのが良いでしょう。

免許の種類によって初任給が違う

 上記で少し触れたとおり、免許の種類によって給料や人事評価が決められるわけではありません。ただし例外として、私立学校は経営母体によっても扱いが異なる場合が多く、一概には言えません。公立小学校の場合、公務員として採用されることになり、職位によって、1級〜6級の職級が設定されています。

 ここからは、大阪府を例に挙げて見てみましょう。教職員に採用されると、まずは2級からのスタートとなることがわかります。
  • 1級:講師、助教諭
  • 2級:教諭
  • 特2級:主幹教諭、指導教諭
  • 3級:副校長、教頭
  • 4級:校長

 さらに、職級で求められる業務の習熟度、教育現場でのキャリアの積み重ねなどが評価されます。これは号給と呼ばれ、給与を細かく決定する基準となります。

教員免許の種類 適用される基準 初任給額
一種(大卒) 2級17号給 227,000円
二種(専門・短大卒) 2級7号給 206,220円

 大阪府の小学校教職員として採用されると、職給は一種も二種も2級からスタートします。しかし、初任給は異なります。

 号給は、教員としての経験年数が増えるごとに上がります。しかし、二種で教員になった人が一種の教員初任給と同額を支給されるには、2年以上のキャリアを積まなくてはなりません。一種と二種の違いは、給料の額にも影響が出ると言えます。

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 この記事では、小学校教諭免許の一種と二種の違いを簡単に解説しました。

 免許の種類に違いはありますが、子どもたちを教育し、一人ひとりの子どもが考える力を養えるようサポートすることが、小学校教員としての仕事です。

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 また、近年特に求められている特別支援教育についても深く学べるのが大きな魅力です。支援が必要な障害のある子どもたちへの適切な支援や指導法も併せて学べることは、小学校教員をめざすうえでの大きな強みとなるでしょう。

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