言語聴覚士になるには
  • 2022.12.01

 看護師などの医療系の仕事に興味をもったことがきっかけで言語聴覚士を知った高校生の方や、ご家族が言語聴覚士にお世話になった経験から言語聴覚士を目指したいと考えている高校生の方は、言語聴覚士になるにはどうすれば良いのか詳しく知りたいのではないでしょうか。

 今回は、そんな高校生のみなさんに向けて、言語聴覚士になるための方法や、必要な資格、どのように学校を選べばよいかなどの情報を詳しくお伝えしていきたいと思います。

 言語聴覚士になるための基礎的な情報を知ることで、みなさんの進路選択の参考になればと思います。

目次

言語聴覚士になるには~必要な資格~

 将来、言語聴覚士になって活躍するためには、言語聴覚士国家試験に合格して国家資格を取得する必要があります。

国家資格とは

 国が法律で定め、国や地方自治体などが認定する資格のことをいいます。
 言語聴覚士の場合は、「言語聴覚士法」という法律にもとづき、厚生労働大臣が免許を与えます。
 
 言語聴覚士の国家資格は、いつごろからある資格なのでしょうか。
 1997年12月に「言語聴覚士法」が制定され、言語聴覚士の国家資格ができました。その後、1999年3月に第1回国家試験が実施され、約4,000名が言語聴覚士になりました。

国家試験とは

 文部科学大臣が指定した学校または、都道府県知事が指定した言語聴覚士養成所を卒業することで、国家試験の受験資格が得られます。

 言語聴覚士を目指す高校生のみなさんが受験資格を獲得するためには、高校を卒業してから、言語聴覚士養成課程のある大学や短大、専門学校(3年制もしくは4年制)に進学することが必要です。

言語聴覚士の国家試験の合格率はどのくらい?

 では次に、言語聴覚士の国家試験の直近5年間(2018年~2022年)の合格率について見ていきたいと思います。

 ・受験者数:12,523名
 ・合格者数:8,975名

 言語聴覚士の国家試験の受験者は毎年2500人前後となっています。
 直近5年間の合格率は、平均71.7%です。

言語聴覚士の国家資格保有者はどのくらいいるの?

 言語聴覚士の国家試験合格者数(有資格者)は、令和3年3月時点で36,255人となっています。
 ▶出典:日本言語聴覚士協会_会員動向

 同じリハビリ職の理学療法士や作業療法士と比べて見てみましょう。

 ・言語聴覚士:36,255人

 ・理学療法士:192,327人
 ・作業療法士:94,255人

 国家資格ができてからの年数の違いや受験者数の違いがあるため、言語聴覚士は理学療法士や作業療法士に比べて有資格者が少ないです。

 ・理学療法士の国家資格ができた年:1965年~
 ・作業療法士の国家資格ができた年:1966年~
 ・言語聴覚士の国家資格ができた年:1997年~

 しかし、病院やリハビリテーションセンターなどの医療機関だけでなく、保健・福祉機関、教育機関など幅広い領域で言語聴覚士が必要とされています。
 また、言語聴覚士の中には小児を対象として活躍している方がいますが、まだまだ言語聴覚士が足りていないといわれています。

 今後は、超高齢化社会になっていくことでより必要性が高まっていく注目の職種といえます。
 ▶参考記事:言語聴覚士の将来性が知りたい!どうなる?

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