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畠中 宗一

臨床福祉学専攻博士後期課程

教授 畠中 宗一 はたなか むねかず
専門分野

家族臨床福祉学

「家族臨床福祉学」では、一方で臨床と政策の統合というオリエンテーションにより虐待やひきこもり等の家族問題の解決を志向し、他方でヒト化4属(オラウータン、チンパンジー、ゴリラ、ヒト)を準拠枠にして家族のあるべき姿を追求します。
担当科目 臨床福祉学特殊講義、臨床福祉学研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

MESSAGE

【学生へのメッセージ】
学生時代、先輩から薦められたのがフランクルの『夜と霧』でした。ドイツ語の学習が接続法までいくかいかないかのところで、フランクルに手紙を書きました。3ヶ月後に最新の論文「Der Pluralismus der Wissenschaften und Menschlichen in Menschen」が送られてきました。その後、立教大学大学院で早坂泰次郎教授のもとで臨床社会心理学を学びました。立教大学社会福祉研究所研究員の2年目、1976年、ヴィーンにあるフランクルの私邸を訪ねる機会がありました。その後、筑波大学大学院で副田義也教授から、生活構造論や福祉社会学の基礎を学びました。私の研究歴は、社会問題→生活問題→家族問題とシフトしてきましたが、このなかで臨床と政策の統合という志向性で、かつ学際的な思考が自然と見についてきたように思います。研究の出発点は、既知への問いです。当たり前になった知識や概念を再度問い直すことを通して、オリジナルな研究が可能であると確信しています。臨床福祉学という分野は、人間と社会に対する深い認識を必要とします。自己の限られた経験を少しでも広げるために、小説やルポルタージュを読み、人間と社会に関する理解を深めて欲しいと願っています。

【大学院生への受験メッセージ】
これまで生活科学という範疇で11名の博士申請論文に主査として関わってきました。現在の専門は、家族臨床福祉学です。多様な家族問題に関連して発生する問題群に対して、アプローチする研究分野です。子どもがキーワードであれば、子どものウェルビーイングを維持・促進していくことが目的になります。高齢者、障害者等も家族支援という範疇であれば、指導可能です。厳しい社会状況ですが、より良い社会の実現を希求し、学ぶことに貪欲な受験生を歓迎します。
本学大学院社会福祉学研究科臨床福祉学専攻には、修士課程と博士課程があります。それぞれ一般と社会人枠があります。入試は、9月上旬と2月中旬の2回実施されます。学部卒業後、現場での実践経験を持つ方が、実践経験のまとめや再学習の機会として活用されています。社会人のためにサテライト(上六)での夜間授業も行われています。また博士課程では、単位取得退学し博士号未取得者に対して3年次編入の制度があります。詳しくは、本学入試広報部に問い合わせください。

学位 大阪市立大学博士(学術)
最終学歴 筑波大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学(1980年6月)
教育・研究実績 【主要著書】
単著(2009)『富裕化社会に、なせ対人関係(IPR)トレイニングが必要か-自己への関心から他者への誠実な関心へ-』ぎょうせい
単著(2007)『情緒的自立の社会学』世界思想社
単著(2003)『家族支援論:なぜ家族は支援を必要とするのか』世界思想社
単著(2000)『家族臨床の社会学』世界思想社
単著(2000)『子ども家族支援の社会学』世界思想社
単著(1997)『チャイルドマインディング:もうひとつの子ども家族支援システム』高文堂
単著(1996)『子ども家族福祉論・序説』高文堂
単著(1980)『社会福祉・児童福祉新講』明玄書房
共著(2006)『子どものウェルビーイングと家族』世界思想社
共著(2004)『社会福祉調査入門』ミネルヴァ書房
共著(1988)『高速文明の地域問題』有斐閣
共著(1985)『新幹線公害』有斐閣
編著(2006)『老人ケアのなかの家族支援:各専門職の役割とコラボレーション』ミネルヴァ書房
編著(2002)『よくわかる家族福祉』ミネルヴァ書房
編著(2002)『自立と甘えの社会学』世界思想社
共編著(2004)『社会病理学講座第4巻 社会病理学と臨床社会学:臨床と社会学的研究のブリッジング』学文社
編集(2009)『関係性のなかでの自立:情緒的自立のすすめ』(「現代のエスプリ」508)ぎょうせい
編集(2008)『対人関係トレイニング:IPRトレイニングのすすめ』(「現代のエスプリ」495)至文堂
編集(2007)『育児・子育てのなかの家族支援』(「現代のエスプリ」479)至文堂
編集(2006)『対人関係の再発見』(「現代のエスプリ」468)至文堂
編集(2005)『子どものウェルビーイング』(「現代のエスプリ」453)至文堂
編集(2004)『抵抗体としての家族』(「現代のエスプリ」442)至文堂
編集(2002)『母子臨床再考』(「現代のエスプリ」420)至文堂
編集(2000)『家庭的保育のすすめ』(「現代のエスプリ」401)至文堂
編集(2000)『臨床社会学の展開』(「現代のエスプリ」393)至文堂

【主要論文】
畠中宗一(2018)「関係性を生きる力を高めるためのプログラムの開発:現段階の覚書として」日本IPR研究会編『研究会誌IPR』No. 25.13-20.
野原留美・田辺昌吾・川村千恵子・畠中宗一(2017)「都市部における育児期の「家族力」に関する要因」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』Vol. 23. 13-21.
畠中宗一(2016)「子どもが抱える「つらさ」とウェルビーイング」『児童心理』3月号 20-26
畠中宗一(2016)「人間と家族に未来はあるか-エーリッヒ・フロム『疑惑と行動:マルクスとフロイトとわたくし』に準拠して-」『日本IPR研究会誌』N.23. 1-25
日本精神保健社会学会「情緒的嫌がらせ調査委員会」:上田敏子・窪田辰政・滝澤武・新行内勝善・畠中宗一・武藤清栄・宗像恒次(2015)「情緒的嫌がらせの体験認知と心理特性に関する研究:大学生を対象とした調査より」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』21 69-75
畠中宗一(2015)「生活科学としての家族臨床福祉学・試論:家族発達論に準拠して」大阪市立大学大学院生活科学研究科編『生活科学誌研究』Vol.14. 1-25
畠中宗一(2015)「子どもにとってウェルビーイングとは」公益財団法人ひと・健康・未来研究財団機関誌『ひと・健康・未来』第5号 20-25
畠中宗一(2015)「IPRトレイニングとは何か」日本IPR研究会編『研究会誌IPR』22 38-41
単著(2015)「「関係性を生きる力を育てる」日本IPR研究会編『研究会誌IPR』22 3-14
単著(2014)「社会病理現象を指定するもう一つの視点:事実性の概念を手がかりにして」日本IPR研究会『研究会誌IPR』21 3-10
単著(2013)「対人援助とは何か」日本IPR研究会『研究会誌IPR』20 3-13
単著(2012)「現代社会と人間関係、そして親密性を獲得することの困難」日本IPR研究会『研究会誌IPR』19 14-22
単著(2011)「IPRの基本的視点:負の遺産との差異化を目ざして」日本IPR研究会『研究会誌IPR』18 33-36
単著(2010)「関係性のなかでの自立:その意義と課題」日本家族心理学会編『家族心理学年報』28 134-146
単著(2010)「家族と国家政策」井上眞理子編『家族社会学を学ぶ人のために』世界思想社 280-295
単著(2010)「新しい家族のあり方」諏訪春雄編『平成異変 打開のリーダー』勉誠出版 86-96
共著(2009)「対人援助職(看護職)のメンタルヘルスと関係性のなかでの自立との関連性に関する研究」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』15 28-39
共著(2009)「乳幼児をもつ母親の対人関係とウェルビーイングとの関連」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』15 40-48
単著(2009)「山根家族論の家族支援論への応用と展開」家族問題研究学会『家族問題研究』34 63-72
共著(2008)「関係性のなかでの自立尺度作成に関する研究」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』14 19-31
共著(2008)「乳幼児の母親のウェルビーイング尺度作成に関する研究」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』14 64-73
共著(2008)「児童養護施設で暮らす子どもたちのウェルビーイングと養育者との情緒的関係:施設への入所年齢を切り口にして」日本家族心理学会編『家族心理学研究』22-1、52‐64
共著(2007)「父親のウェルビーイング尺度作成に関する研究」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』13 29-38
単著(2006)「長寿社会の家族:家族の分断化を起こさない家族支援」「富裕化社会の家族」諏訪春雄編『非婚・崩壊・少子化:どこへ行く日本の家族』勉誠出版 41-54、55-69
単著(2006)「富裕化社会における家族問題の多発化:その背景と意味」『青少年問題』53-1 16-21
共著(2005)「子どものウェルビーイング尺度作成に関する研究」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』11 60-70
単著(2005)「家族支援の強化による家族文化の創造」日本教材文化研究財団『紀要』34 37-41
単著(2004)「家族の抵抗機能と子どものウェルビーイング」日本家政学会家族関係学部会編『家族関係学』23 27-30
共著(2003)「家族生活の充実と家族の情緒的関係に対する肯定的認識が中学生のウェルビーイングに及ぼす影響」日本家政学会家族関係学部会編『家族関係学』22 45-57
共著(2003)「母親の就労・非就労が子どものウェルビーイングに及ぼす影響」日本社会病理学会編『現代の社会病理』18 79-93
単著(2002)「アイデンティティを確保することの困難:肥大化する家族役割、限られた時間、持続する緊張」日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』8 5-7
単著(2002)「臨床社会学からみた人間と家族」日本家族社会学会編『家族社会学研究』13-2 41-48
共著(2000)「母親の役割取得プロセスと意味づけに関する研究」日本社会病理学会編『現代の社会病理』15 83-96
単著(1998)「家族への国家の介入と保護のジレンマ:英国におけるチャイルドマインディングの立法史を手がかりにして」日本社会病理学会編『現代の社会病理』13 47-58
単著(1998)「家族関係学のアイデンティティ:家族関係学の固有の準拠店を志向して」日本家政学会家族関係部会編『家族関係学』17 63-70
単著(1997)「子ども家族支援システムに関する一考察:英国におけるチャイルドマインディング・システムを手がかりにして」日本家政学会家族関係学部会編『家族関係学』16 77-84
共著(1996)「インセスト・タブーの希薄化に関する仮説構築にむけて:プライヴァタイゼーションの肥大化との関連で」日本社会病理学会編『現代の社会病理』11 73-84
単著(1995)「子ども家族支援の国際比較」の本家政学会家族関係学部会編『家族関係学』14 73-84
単著(1992)「母子家庭の社会保障」社会保障研究所編『季刊社会保障研究』28-3 270-278
単著(1975)「InteractionとTransaction: Transactionとしての知覚」日本社会心理学会編『年報社会心理学』16 127-139

教育上の能力に関する事項

教育方法の実践例 日本IPR研究会主催のIPR(Inter-personal Relationshipの略)トレイニングにキャタリストとして参画し、対人援助職の関係性の基礎を身体レベルで了解することに従事しています。トレイニングの目標は、メンバー同士の独自性(Frankl. V. E.の概念)の相互受容です。
作成した教科書、教材
『家族社会学を学ぶ人のために』分担執筆 世界思想社(2010)
『社会福祉調査入門』共著 ミネルヴァ書房(2004)
『よくわかる家族福祉』編著 ミネルヴァ書房(2002)
『臨床社会学のすすめ』分担執筆 有斐閣(2000)
『社会福祉要論』分担執筆 建帛社(1996)
『幼児教育・保育講座11 児童福祉・社会福祉方法論』分担執筆 福村出版(1995)
『幼児教育・保育講座10 児童福祉』分担執筆 福村出版(1987)
『教養としての社会病理学』分担執筆 学文社(1986)
実務の経験を有する者についての特記事項
1 日本質的心理学会第10回大会実行委員会企画シンポジウム「事件・紛争への質的アプローチ」において「関係性からみる事件・紛争」を報告(立命館大学:8月30日、他の報告者:やまだようこ、吉川悟、司会:廣井亮一)
2 日本犯罪学会百周年記念大会公開シンポジウム「家族崩壊・児童虐待の現状と対策を考える」において「家族崩壊の要因:社会学の視点から」を報告(一橋講堂:11月16日、他の報告者:岩佐嘉彦、金子陽子、澤口聡子)
3 第13回未来研究会「子どもにとってウェルビーイングとは」(11月28日 ひと・健康・未来研究財団)
4 第22回都市住宅学会シンポジウム「シェアハウスをどうとらえるか」(11月30日、奈良女子大学)シンポジストとして参加。
5 第9回ひと・健康・未来シンポジウム2015 大阪「子どもが希望を取り戻すためには大人社会のあり方が変わること?!—21世紀の子どもの現状と未来を考える—」を企画し、総合討論のコーディネーターを務める。(2015年12月5日 会場:あべのハルカス25階 報告者:阪野学・廣井いずみ・木村直子・金子龍太郎)
6 第18回ひと・健康・未来シンポジウム2018 京都「人間の家族に未来はあるか?!—子育てと介護に希望を紡ぎ出す発想—」を企画し、総合討論のコーディネーターを務める。(2018年3月24日 会場:京都烏丸コンベンションホール 報告者:明和政子・田村恵子・亀口憲治)
その他 機関誌「ひと・健康・未来」スペシャルインタビューを担当。平木典子氏(第8号)、鷲田清一氏(第9号)、堀真一郎氏(第10号)、生野照子氏(第11号)、斎須政雄氏(第13号)、伊波律子氏(第14号)、吉崎悟朗氏(第15号)。

職務上の実績に関する事項

資格、免許 キャタリスト(日本IPR研究会)
特許等
-
実務の経験を有する者についての特記事項
公益財団法人ひと・健康・未来研究財団 機関誌「ひと・健康・未来」編集委員(2015.6-現在に至る)
日本IPR研究会:代表(2013-現在に至る);運営委員(2008-);監事(2007)
公益財団法人ひと・健康・未来研究財団理事(2015.6-2017.5)
公益財団法人関西カウンセリングセンター評議員(2008‐現在に至る)
家族心理士・家族相談士資格認定機構面接委員(2001-現在に至る)
日本学術会議特別研究員等審査会専門委員(2002.8-2004.7)(2008.8-2009.7)(2009.8-2010.7)
日本学術振興会科学研究費審査会専門委員(2011.12-2012.11)
公益財団法人ひと・健康・未来研究財団研究助成審査委員(2012.4-現在に至る)
科学技術振興機構シーズ発掘試験・査読評価委員(2007・2008・2009・2010)
高石市保健医療福祉審議会会長(2005-現在に至る)
高石市次世代育成支援対策地域協議会委員長(2008-2013)
高石市幼児教育のあり方検討委員会委員長(2009)
高石市認定子ども園事業者選考委員会委員長(2009)
高石市子ども・子育て会議会長(2013-現在に至る)
高石市行政計画審議会委員(2009-現在に至る)
沖縄国際大学南島文化研究所特別研究員(1987-現在に至る)
公益財団法人ひと・健康・未来研究財団理事(2015.6-現在に至る)
その他
日本精神保健社会学会理事(第7期:2013-2016)(第6期:2010-2013)(第5期:2007-2010)(第4期:2004-2007) (第3期:2001-2004);機関誌『メンタルヘルスの社会学』編集委員長(2002,2008,2009,2010);副会長 (2003-2015):第16回大会実行委員長(2010)
日本家族心理学会理事(第11期:2013-2016)(第10期:2010-2013)(第9期:2007-2010):機関誌『家族心理学研究』編集委員(2013-):第26回大会準備委員会委員長(第9期:2009)
日本社会病理学会理事(第10期:2013-2016)(第9期:2010-2013)(第8期:2007-2010)(第6期:2001-2004)(第 5期:1998-2001);研究委員会委員長(第9期:2010-2013);機関誌『現代の社会病理』編集委員長(第10期:2013-2016) (第5期・第6期:1998-2004):第28回大会準備委員会委員長(第9期:2012)
日本家族社会学会理事(第6期:2007-2010)(第3期・第4期:1998-2004);庶務委員会委員長(第6期:2007-2010):第13回大会実行委員長(第4期:2003):機関誌『家族社会学研究』編集委員長(第3期:1998-2001)
日本社会福祉学会代議員(2010-2012);日本社会福祉学会機関誌『社会福祉学』編集委員(2010-2012)(2007‐2010)
日本家政学会代議員(2011-2013)(2009-2011);日本家政学会家族関係学部会役員(2002-2006);部会長(2002-2004)
ファミリービジネス学会理事(第1期:2008-2010)

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