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「手と手をつなぐ」みたいに、
あたたかい気持ちになれる
ソーシャルワークをめざしたいですね。

福祉創造学科
遠藤 和佳子

専門分野、研究テーマ

専門分野:子ども家庭福祉
研究テーマ:子育て支援

なぜその研究テーマにしたのか

人に笑顔になってもらえるようなことをするのが、幼いころから大好きでした。「ありがとう」。「あなたといることができて本当に嬉しいよ」。そんな言葉を聞くことができたとき、幼い頃の私はとても幸せな気持ちになったのを覚えています。とくに、自分より小さな子どもたちの笑顔を見るのが大好きでした。そんな幼い頃にいだいた気持ちは、ずっと変わらないでいます。だからこそ幼児教育を学びましたし、子どもたちの笑顔をみるためには、幼児教育だけではなく、ソーシャルワーク的な視点から考えていくことが大事なのではないかと思うようになったのです。いま子ども家庭福祉や子育て支援を専門としているのは、幼い頃の私自身につながっているのだと思います。子どもとその家族が幸せに笑いさざめくような社会。そんな社会をつくるうえで、何かの役割をもって、自分もそうした現場にいることができたら、私自身も笑顔になれるような気がしています。

どこが面白いと思われてるポイントなのか

ソーシャルワークって、どういうものだと思いますか?私はソーシャルワークって、「手と手をつなぐ」ようなことだと思っています。「手と手をつなぐ」とあたたかい気持ちになりますよね。まずは、そういうのがソーシャルワークで大事だし、一番の良さだという気がしています。でも、それだけではないんですよ。「手と手をつなぐ」と、手をつないでいる人が、同時に手をつながれている人だと感じませんか。ソーシャルワークでもそうです。誰かに一生懸命に幸せになってもらいたくて、たくさん考えて、行動しているうちに、幸せになっているのは実は自分なのです。ソーシャルワークの面白さって、そういうところにあるような気がしているのです。誰かを幸せにしたいという気持ちが、実は自分を幸せにする。そんな風に思います。そうやって、お互いを思いやる気持ちを生み出し、「手と手をつなぐ」社会を生み出すのが、ソーシャルワークが最終的に目指すことのように思います。

これまで共に学んできた学生たち

私の研究室には、私のゼミで学んだ代々の学生たちの写真があります。皆、笑顔でおさまっていますが、でもいつもいつも笑顔ばかりだったわけではありません。ときには学生同士がうまくいかなかったり、ときには進路のことで研究室で涙を流したり、ときには私と卒論のことで一緒に苦労したりしてきました。そういう結果として、最後に、笑顔の写真へと結晶化しているのです。一人ひとりの笑顔をみると、彼らがゼミで成長をとげた一つ一つの軌跡が浮かび上がってきます。そして、その一つ一つの軌跡が、教員である私を成長させてくれたものです。彼らの笑顔が語りかけているのは、私自身が彼らに教えることで、本当にたくさんことを学んだということです。教えることは、教えられることなのです。私の大切なものは、笑顔の写真へと実を結んだ学生たち一人ひとりの軌跡です。

大切な仲間とつくった本

私の大切なもののもう一つは、仲間たちとつくった本です。「こんな本を書いてきてすごいでしょう」とか「研究をいっぱいしているでしょう」とか自慢したいのでは、決してありません。そういうのではなくて、同じ大学の先生方、福祉の現場で働く人びとをはじめとする仲間たちが、学生や読者の方々に自分たちの思いを届けることができるようにするにどうしたら良いのか、どんな書き方だと伝わりやすいのだろうかと一生懸命に悩み、考え、語り合って本をつくったのだということを言いたいのです。ときには、そこまでしなくても良いだろうというところまで時間をかけて思いを共有してきました。思いを共有する時間をおしまない——ソーシャルワークの研究者には、そういう人たちが多いと思います。一冊の本というかたちに表れた、同じ方向を向いて歩きながら思いを共有しようと仲間と語り合った時間。それは、私の大事なものです。

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